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ドラゴンクエスト4のクリフト×アリーナ(クリアリ)を中心とした二次創作サイトです。

saintheim はじめに…はじめて訪問された方は御一読下さい。



saintheim News 

何時も御覧下さり、有難う御座います。


■新着エントリー
  →これより以前のお話は「過去の更新情報08年~18年~)」内に掲載しております。

 ・08-05  ※懺悔する神父様 その4
 ・08-08  ※懺悔する神父様 その5
 ・08-13  ※奇跡という名の未来
 ・01-02  ※徒然vol.230
 ・01-06  ※唯一人の為に

■04/08、中編「女王VS女侯爵」、カテゴリ「教父と女王の軌跡」内にて完結しました。
■06/01、中編「結婚」、連載開始しました。
■01/02、「徒然vol.230」UPしました(バックナンバーは→コチラです)。

■02/09、2017年4月~のコメント返しを(それ以前はコチラより)させて戴いております。


saintheim Novel…長編・中編・短編等。

《 Long Piece 》…本編。クリアリ中心の長編物語。

《 Short Story & Short Novel 》…本編に添った、時系列毎の中編&短編集。

《 Spin-off 》…本編に登場する脇役を主人公とした物語。

《 Extra 》…本編とは違う設定のクリアリ長編&中編&短編集。

《 Project 》…他サイトの管理人様と企画して行った、コラボ作品。


saintheim Baton …フリーバトンや相互サイト様から回ってきたバトンに答えています。
 

saintheim Others …ドラクエ4以外のお話。
 

saintheim A play diary …DS版・ドラクエ4の攻略日記。


saintheim Illustration collection …イラスト。偶にフリイラも配布中。


saintheim Presents …個人的に戴いた物(フリイラ含)、差し上げた物。
唯一人の為に
「ペヴァル!」
サントハイムの王女アリーナの劈くような叫び声で、彼女の一の臣下である神官クリフトは顔を強張らせながら振り返った。
天空の勇者ペヴァルは天空の盾を翳し、魔物の強烈な一太刀を受け止めている。
だが、全ては受け切れなかったのか、その頬や手足には酷い裂傷を負っている。
勇者の背に居るのは主君の王女。ペヴァルの足元に蹲り、呆然とした瞳で勇者を見上げている。
その姿から、魔物に気付かなかった王女を勇者が守ったであろう事が窺えた。
もしかしたら、無理に助けた為に勇者はその身体にも魔物の太刀を浴びる事となったのかも知れない。
「……」
緑の髪を揺らし、麗しき顔に冷たい笑みを浮かべると右手の天空の剣を振り翳した。
煌めく剣が魔物の心の臓を貫くと勇者は小さく呟いた。
「姫を狙わずに大人しく逃げてりゃ、命までは獲らなかったのに」
咆哮を残し、塵と化す魔物に背を向けると青褪めているアリーナに微笑んだ。
「悪かった、怖い思いをさせたな」

one.

「ごめんなさい…っ!」
アリーナは麻痺の呪文でも解けたかのように身体を震わせると立ち上がり、ペヴァルの身体に縋った。
「私が油断したせいであなたに怪我をさせてしまったわ…!」
「違うよ、俺の判断ミスだ」
優しい笑みを浮かべるとペヴァルはアリーナの肩に手を置き、呪文を唱えた。
アリーナの右腕にあった裂傷は綺麗に塞がれる。その様子を見つめながら勇者は再び口を開いた。
「姫にも怪我をさせちゃったしね。…さ、俺が勘違いする前に離れようか?」
「…あ」
勇者に抱き付くような格好である事に漸く気付いた姫君は頬を染める。
「……有難う」
アリーナは照れた笑みを浮かべるとペヴァルから一歩下がった。手招きをしているミネアに気づくと其方に向かって走って行く。
代わりにぺヴァルに近づいたクリフトがその身体に治癒の呪文を与えた。
「…良い恰好をし過ぎです」
その耳元にぼそりと囁く。勇者は心外だと言わんばかりに眉を上げた。
「ですが、姫様を救って戴いた事は感謝します」
ぺヴァルは治癒の具合を確かめるように腕を回しながらクリフトに問いかける。
「……なあ、クリフト」
「何でしょうか?」
「姫に危険が迫った時、お前は何時もどんな気持ちで彼女を助けに行く?」
「どんなって…」
クリフトは僅かに考え込んだ後、諦めた様に頭を振った。
「何も。姫様を失うかも知れないと云う恐怖に呑み込まれないように冷静さを保つ事で精一杯です。強いて言うなら、この身を呈してでも救う、それしか考えていない」
「そうか」
ペヴァルは短く返すと背を向けた。
「俺も同じだったよ、同じ気持ちだった。世界を救う唯一人の勇者だとか、そんな大層な事は忘れて、唯一人の為に命を差し出していた」
「……同じ、気持ち」
呟くクリフトをちらりと振り返り、ペヴァルはニヤリと笑う。
「同じなのは、『救いたいと思う気持ち』だけだと良いな?」
「……」
無言のままペヴァルの瞳を見つめていたクリフトは小さく笑うと表情を見られまいとするように帽子の鍔を下げた。
「そうですね。お互いの為にもその方が良い」


end.

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徒然vol.230
明けましておめでとうございます!

お久しぶりです、阿月です。
まだ生きてます。
ご心配をお掛けしてしまいました方々、申し訳ありませんでした(汗)。

しばらく仕事を集中して行なわなければならなくなり、皆様には何の報告もなくお休みしてしまいました。
クリスマスのお話も準備していたのに公開も出来ないまま年が明けてしまって…。
気を取り直してまた細々とUPしていきたいと思っております。
公開の準備が終わり次第新作をUPしたいと思いますので、今しばらくお待ち下さい。

宜しくお願いします。
奇跡という名の未来
魔族の王デスピサロを救うべく、一行は現在魔界へと繋がる道の近くに存在するゴットサイドの街に滞在している。

Miracle

宿の一室。朝の鍛錬に出かけようとしているアリーナは、そっとクリフトの部屋を覗き込んだ。
まだ眠っているらしく、寝台で寝息を立てている。
枕元には何冊かの本、少し広めの机にも書きかけの書類と図鑑…だろうか、大きく分厚い本。
ゴットサイドは聖職者憧れの地だ。此処を訪れる機会に恵まれたなら、少しでも知識を吸収したいと思うのは当然だろう。
鍛錬の相手にクリフトを誘おうと思ったが。アリーナは寝台の上で毛布の追加として掛けられながらも滑り落ちたらしい彼の制服を見つめる。疲れているのだ、起こすのは偲びない。
そっと部屋の中に滑り込み、後ろ手で扉を閉める。
男性の部屋に一人入るのは、淑女の振舞いではないと咎められるだろうか?アリーナは窓に目を向けた。朝の光が部屋の中を優しく照らしている。
起床してもおかしく無い時間だし、彼は恋人だ。問題は無い……筈。
自分に言い聞かせながら制服を拾い、椅子の背凭れに掛けた。
窓の外を眺めながら、鍛錬は一人でしようか?とアリーナは首を傾げる。だが、一人で出掛けるとクリフトやブライに心配を掛けてしまうかも知れない。やはり、ひと言言ってから出掛けよう。
アリーナは寝台に手を置いてクリフトに近づくとその顔を覗き込んだ。
「…ねえ、クリフト」
声を掛けるとクリフトの睫毛が小さく震える。
「……ん、姫…様……」
目は閉じられたまま。
アリーナは笑みを浮かべた。クリフトは意外と寝言が多い。何か夢を見ているのだろう、夢の中でも自分を気にかけてくれているのは嬉しい。
「姫様、す…」
アリーナの胸がどきりと鳴る。
好きだ、と言ってくれるのだろうか?
この神官と想いを交わして二年。国をひっくり返しかねない大それた願いは日を追う毎に大きくなり、偶に其れが恐ろしくなる事もある。
愛せるだけで良かったはずなのに彼の愛を欲していた自分は、今でも彼の愛が散りばめられた言葉に胸をときめかせる。
息を潜め期待に胸をときめかせていたアリーナは、予想だにしなかった言葉に凍り付いた。
「スライムベスの群れですよ…」
「……」
アリーナはぎゅっと拳を握り締める事で感情を抑え込もうとするも、発した言葉には剣呑な色が混ざる。
「スライムベスね、…なるほど」
夢の中の私は楽しそうに魔物と戦っているに違いない。
鍛錬の相手にはぺヴァルでも誘おう。アリーナが寝台から手を離した瞬間。
「姫様…」
腕を取られて体勢が崩されたアリーナは、背後から羽交い締めに抱き締められた。
「ちょっ…!」
この体勢は、もし誰かに見られでもしたら言い訳が立たない。アリーナは閉めた扉が突然開きませんようにと祈りながら扉を見つめる。
「今日も可愛い…」
耳元で囁かれ、頬がかっと熱くなった。
か、可愛いだなんて…!
抱き締められながら頭を撫でられるのはひどく心地良い。
「起きてるの?」
背後のクリフトに問い掛けるも返事は無い。寝言なのかどうか、はっきりしない。
クリフトは『綺麗』とか『美しい』とか着飾った褒め言葉は多用するが、こんな風に甘く『可愛い』と市井の恋人達が使うような言葉を言われたのは初めてかも知れない。
「クリフト…、嬉し」
「…メイジももんじゃって、フワフワで可愛いですよね」
「い…って、……め、メイジももんじゃ…?」
アリーナは目のまん丸なフサフサの鳥のような姿を持つ、攻撃魔法をガンガン使ってくる魔物を思い出し、顔を引攣らせた。
確かにメイジももんじゃは可愛い。
「可愛いけど!私にはそんな風に可愛いって言わない癖に!」
軽く殺意が芽生えたアリーナはクリフトの腕から逃れると拳を握り身構える。
「クリフト〜?命が惜しければそろそろ目を覚ましなさいよ〜?」
アリーナが物騒な台詞で声を掛けると、クリフトは目を閉じたまま呻いた。
「姫様…」
今度は何よ?アリーナはぐっと眉根を寄せる。
「好きだ」
「!……」
どきりと高く鳴った胸を落ち着かせるように深呼吸を二度行った後、アリーナは腕組みをした。
「もうその手には乗らないわよ?相手はリリパットかしらね〜?」
その瞬間、「ふふっ」と出された笑い声と共にクリフトの肩が小刻みに震える。
「クリフト?」
クリフトは肩を揺すりながら目を開けると「おはよう御座います、姫様」と笑みを浮かべた。
寝起きとは思えない表情と声。
「起きていたの?」
「ええ」
その答えにアリーナは目を丸くする。
「眠ってる振りをしていたの?!」
恥ずかしい事は言っていないだろうか?!アリーナは少し混乱気味な様子で尋ねた。
「何時から?」
「多分、途中からですよ」
クリフトは立ち上がり、枕元の聖印を手に取りながら続けた。
「姫様が『スライムベスね、…なるほど』と凄味のある声で仰った辺りから。メイジももんじゃの話では完全に起きていましたね」
殆ど最初ではないか。アリーナは呆れた顔を返す。
「私の反応を見て楽しんでいたのね?酷いわ」
「一人部屋の男性の部屋へ人目も無い早朝に訪ねるのは淑女として褒められる行動ではありませんからね。なのでお仕置きとして、部屋への進入者は魔物として対応させて頂きました」
「魔物って…」
「まあ、その魔物は余りにも可愛らしいので、ついつい抱き締めたり可愛いと言ってしまったりしましたけどね」
アリーナは頬を膨らませた後、抗議するような声音で呟いた。
「ちゃんと言って欲しいのに。私に対して」
クリフトは微笑むとアリーナの顎を指先で支えながら頬に唇を寄せる。
「恋人であっても面と向かっては照れ臭い事もあるのですよ、私もね」
「…そんな台詞を吐く人は、朝っぱらからこんな事はしないわよ」
アリーナは照れて赤く染まり始めた頬を知られぬよう手で押さえた。
見ずとも可愛らしい声であった為、クリフトにはお見通しではあったが、気づかぬ振りで声を掛ける。
「姫様」
「何?」
「愛の力って、本当に偉大ですね。どんな剣よりも魔法よりも強く、不可能と思われた奇跡さえも起こす」
クリフトは胸の聖十字に触れ、微笑む。
「聖職者らしからぬ発言とは重々承知の上ですが、奇跡は決して神が齎すものではないと思いました」
アリーナは嬉しそうに頷くとクリフトの手を取った。
「ロザリーさんの愛が、デスピサロを救えたら良いね」
「ええ。きっと救えますよ。……ねぇ、姫様」
甘く呼ばれ、アリーナも優しい声で返す。
「何?」
「機嫌、直りました?」
その瞬間、アリーナはクリフトの手を払いのけ、背を向けた。
「直らない!朝稽古に付き合ってもらうまでは直らないんだから!」
「……えー」
「当然でしょ?デスピサロを救う為には、またあの険しい闇の洞窟を乗り切らなくちゃならないんだし」
アリーナは情けない顔をしているクリフトを笑っていたものの、すっと真顔になる。
「絶対に助けよう。彼には色々と思う事もあるけど…、面と向かい合わなければ、彼の考えや私達の気持ち…、謝罪の言葉ですら、何も言えないし聴けないものね」
「…そうですね」
クリフトもまた顔を引き締め頷いたが、上着を手に取ると明るい口調で声を掛けた。
「では、参りましょうか、姫様」
「手加減は無しね」
アリーナは笑いながら力瘤を見せる。クリフトはやや顔を引き攣らせた。
「いや、姫様は手加減して下さらないと私が姫様と面と向かって話をする機会はこれで最後となりかねませんよ…」
「もう、大袈裟ねぇ」
クスクス笑い声を上げるアリーナの後ろでクリフトが首を傾げる。
「そうですかね…?」
午後からは、デスピサロが待つ闇の世界へと向けて旅立つ。
奇跡という名の未来を切り開く為に。


end.

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懺悔する神父様 その5
「あ、クリフト、お帰り!」
宿に戻ったクリフトは、満面の笑みのアリーナに出迎えられた。
「今日ね、爺の講義お休みになったのよ。爺、ちょっと疲れていたみたい。でももう元気になってライアンさん達と酒場に行っちゃったよ」
「…そうでしたか」
「あれ?爺が調子悪いって聞いたらもっとびっくりするかと思ったのに」
「今お元気なら何よりですので」
知っていたとは勿論言えず、クリフトは曖昧な笑みを返す。
「でね、私は暇だったから教会にあった『懺悔室』に行ったの!」
「!!」
クリフトの笑みがそのまま固まった事にも気付かず、アリーナは話し続けている。
「クリフトが居るかなと思って教会に行ったんだけど、居なくて」
「す、すみません、教会は直ぐに後にしまして」
「あ、そうなの?…この教会では懺悔室が利用出来ると聞いたから私、行ってみたのよ」
「サントハイムにはあまり在りませんからね……」
「うん、だから興味本位で行ったの。……懺悔室って、罪を告白する所だったのね。ミネアさんが帰った後で教えてくれたわ。私、自分の悩みを相談しちゃって…、きっと懺悔室の神父様も困っていらしたに違いないわ」
「だ、大丈夫だと思いますよ?悩み相談も懺悔室の仕事の範疇ですから」
「そう?なら良いけど」
これ以上この話題を引っ張るのは危険だ。クリフトは少々意地悪な笑みを作って見せた。
「それより、姫様も悩み事があるのですね」
「あー!悩み事なんてなさそうとか思ってたの?」
アリーナは楽しそうに少し怒ったような顔を作って見せる。
「いえいえ!仮にも私は姫様の相談役ですから、お困りなら私に相談して頂ければと思っただけで」
急速に擡げた不安をクリフトは思わず口にした。
「私は…頼りないのかも知れませんけど」
「そんな事ないよ、いつも頼りにしてる。し過ぎちゃってる位よ。…だからこそ今回は他の人に相談したかったの」
アリーナはクリフトを安心させるように笑う。
「でもね、不思議。懺悔室の神父様って凄いのよ。神父様は最後、私にクリフトの言葉を思い出させてくれたの。そしたら自分の中で解決しちゃった」
「私の言葉を?」
クリフトは瞳を瞬かせた。
では、あの時姫様が仰っていた『大切な人』とは。
「うん。私は私、他の誰にもなれない。だから私らしく自分磨きをしようって思えたの。……だから、クリフト、有難う。この言葉はクリフトが思っている以上に…ううん、私が思っていた以上にも、私の支えになってくれた」
「……私の方こそ有難う御座います」
クリフトは胸に手を当て、頭を下げた。
私を『大切な人』だと仰って下さった。
『気になる人』にはなれなくても。
充分だ。
「何でクリフトが『有難う』なの?…ね、ね、それより私の相談役としては何を相談したか気にならないの?」
可愛らしく見上げてくるアリーナにクリフトは背を向ける。
「気になりませんね」
知っているから。その部分は勿論伏せたまま。
「えー、何でよ!…んもう、興味を持ちなさいよねー!」
膨れっ面のアリーナを見たクリフトは笑い声を上げた後、囁いた。
「アリーナ様には内緒です」



end.


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懺悔する神父様 その4
はっきりと断言するアリーナにクリフトは愕然とした。
「違うのですか?!」
「えっ?!違いますけど?!」
神父が何故そんなに驚いているのか解らないアリーナは再び戸惑いの声を上げた。
「あの。流石に有り得ないです。そういう対象には見れないので」
「そ、そうですか…、そうですよね」
何故舞い上がっていたのだ、私は。クリフトはがっくりと項垂れたまま口の端で笑う。
これは罰だ。懺悔室の神父が私的な秘密に触れようとした罰だ。
良く考えてみろ。そもそも王女が自分なんかに恋心など抱く筈がないでは無いか。
途端にクリフトの心を不安が占める。
では、王女は私の何が『気になっている』のだ?!
何か至らぬ点があるに違いない。
これから自分に対するダメ出しの洗礼を浴びるのを覚悟しつつクリフトは声を掛けた。
「その方がどのように気になっているのでしょう?」
「はい、あの…、彼女のような素敵な女性になるにはどうすれば良いかと」
「…え」
…『彼女』?!
『女性』!!!
つまり。
『気になる人』とは、私ではない!!
「き、気になる方とは旅の仲間の『女性』、なのですね…」
「あ!ごめんなさい、…そ、そっか!だから神父様、恋とか仰ったのですね。うまく説明出来なくて申し訳ありません。ミネアさんという名前の女性です」
「……」
ミネアのような素敵な女性になりたい。
確かに占術師のミネアは聡明な女性であり、術を使う姿は神秘さを纏う。
気になる人が女性だった事にも驚いたが、ミネアに憧れているのも意外だった。
「ミネアさんは綺麗でお淑やかで。高難度の癒しの魔法や風魔法も使えて。男性なら皆好きになっちゃうような人なんです。私とは…正反対の人」
「……」
「彼女のような女性になれたら、きっと私の事も…」
アリーナは瞳を揺らしながら俯く。
「治癒魔法どころか簡単な魔法すらも使えない癖に。……無い物強請り、ですよね」
アリーナ様。クリフトはキュッと拳を握り締めた。
ミネアは誰が見ても素敵な人だと評価するだろう。だけど。
「そんな事、ありません」
「え…?」
アリーナは瞳を上げる。
「貴女は今のままで充分素敵ですよ。仲間の方達…、貴女の身近な方もそう思っているでしょう」
小さな穴からじっと見つめながらクリフトは繰り返した。
「今の貴女自身が好きな人も居ますよ」
「そう…でしょうか」
「そうですよ」
ずっと貴女を見てきた私が申し上げるのです。クリフトは小さく笑う。貴女はとても素敵な人だ、出来れば誰にも貴女の魅力に気付かれたくない位。
「貴女が好きなその人は」
私は。クリフトは己の胸に手を当てる。
「貴女が貴女だからこそ好きなのですから」
「私、だからこそ」
アリーナは少し考え込む仕草を見せた後、小さく頷いた。
「有難う御座います。大切な人に言われた言葉を思い出しました!」
「え?姫…っとと、いや、大切な人って…?!」
「ふふっ」
立ち上がったアリーナは、
「神父様には内緒です」
愛らしい笑顔を残して立ち去った。



・・・「懺悔する神父様 その5」に続きます。


Calender

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プロフィール

阿月さくら

Author:阿月さくら
ドラクエ4のサントハイムを中心とした二次小説を書いています。
SINCE.08/03/05

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