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ドラゴンクエスト4のクリフト×アリーナ(クリアリ)を中心とした二次創作サイトです。
5 魔王が抱く愛
「先日は勇者の夢を視て下さり、有難う御座いました」
デスパレス、玉座の間。
魔物達に引き摺られる様にして連れて来られたルシオは、玉座に腰かけるデスピサロの前に突き出されていた。
「ふん…」
ルシオは微笑むデスピサロから顔を逸らした。
「俺は用済みだからサントハイムへ送ってやるとでも言ってもらえるのか?」
「まさか!用済みな訳が無いでしょう?」
デスピサロはとんでもないとでも言う様に大きく腕を伸ばす。ルシオはこっそりと眉を顰めた。
用済みでは無い?流石にサントハイムに無事戻れるとは思っていないが、そう言われ、首でも刎ねられると思っていた。
デスピサロが欲しがっているのは、勇者を殺す未来の夢だけでは無かったのだろうか?
「…他に何の夢を欲しがっている?」
他に魔物共が欲しがる未来…、何だ?
はっとし、ルシオは顔を強張らせた。
エスターク、地獄の帝王か……!
「…御明察」
デスピサロはルシオの表情を楽しそうに眺めながら玉座の肘に身体を預ける。
「そう、貴方が御丁寧にもアリーナ王女達にその存在を伝えた地獄の帝王エスタークの夢ですよ。太古の昔、神と戦い、眠りについた地獄の帝王に一刻も早く目覚めて頂きたいと我々は望んでいるのです」
「お前達にエスタークを御せると?」
「御す必要はありません。甦れば勝手に暴れ、神の守りし人間共を根絶やしにする事でしょう」
恍惚な表情で語るデスピサロにルシオはぎゅっと唇を引き絞った。
「勇者は死んだんだ……、それに俺はエスタークが目覚め、世界を破壊する夢を視た。わざわざ起こす必要など…」
「指図は受けぬ」
デスピサロは冷たい瞳でルシオを睨む。
「貴様は私が望む夢を語ればそれで良い」
……気取っていた魔王め、遂に本性を出したか。ルシオは喘ぎながら額の汗を拭う。恐ろしいまでの魔力はルシオに圧力を掛ける。
「何を急いでいる…、悠久の時を生きる魔族の王よ。全ての魔物に傅かれ、唯一の邪魔者である天空の勇者を葬り、放っておいても神の負の遺産である地獄の帝王が憎き人間を根絶やしにすると言うのに」
「……、以前、教父パリスに問われた事がある。『何の為に戦っているのか』、と。私はその時に気付いた事がある」
デスピサロの瞳が細められた。その瞳にある意外な色にルシオは瞳を瞬かせる。
「『私は唯一人の命の為に世界に仇を成す』、とな」
……愛情。残虐な魔物の王に?
ルシオは努めて動揺を隠しながら、言葉を紡いだ。
「時間を…、予知夢は視ようとして視える物では無い」


・・・6 愛しき子供達

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プロフィール

阿月さくら

Author:阿月さくら
ドラクエ4のサントハイムを中心とした二次小説を書いています。
SINCE.08/03/05

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