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ドラゴンクエスト4のクリフト×アリーナ(クリアリ)を中心とした二次創作サイトです。
5 会心の秘策
「終身制廃止法案が可決後、共和制法案の審議へ入ります。が、もし前者を可決させたとしたら、共和制法案が可決したとしても現王が自ら廃止法案を提出する位に退位の意向を示している以上、新王即位後まで共和制への移行は遅らせざるを得ない。かと言って、アリーナが即位し、即座に共和制へ移行、というのも流石に難しくなります、予知夢も視ないのに世界を救うという大役をこなした王女を蔑ろにする、というのは世論の要らぬ憶測を呼びます。共和制は世論を味方に付けなければ掬われるのは自分達ですからね」
アリーナが導かれし者の一人として世界を救っていなければ、そのような事態にもなりかねなかっただろう。
アリーナ自身の力でテンペに巣食う魔物が倒された。果ては、地獄の帝王も魔族の王も倒した。
神の申し子のように捉えられていた歴代の王とは違い、予知夢の力に頼らない次代の王の強さを国内外に示した王女を身近な存在として民は支持している。
「という事は、これをあの小娘が考えていたのは…」
「…アリーナが旅に出る前、次代の王としてのアリーナに対する民心の評価が低かった二十年前には考えていたという事になります」
ルシオはアリエノールの頭脳に舌打ちをした。
「向こうとしては随分と長い間待たされたという訳か」
流石に英雄となった直後では、この法案は難しかっただろう。それに当時の貴族院長フィーニアスは反対したに違いない。
「ならば、アリエノールの法案可決後もアリーナに譲位を行えば数年程の時間はあるという事になるな?」
クリフトは考えながら頭を横に振った。
「そうは上手く行かないでしょう、もし即位したアリーナが貴族院に付け入られるような失態を犯せば…法案の施行を即座に国民へ訴えるでしょうから」
「…そうだな」
ルシオはグラスに水を満たすと一気に呷る。
「救国の英雄だが…、予知夢の能力が無いという点はあいつの王としての治世を脅かす爆弾だ。何とか時間稼ぎをしている間に次の手を考えないと…」
「いいえ、その前にアリエノールの新法案を打たせないようにします」
「何?」
ルシオが片眉を上げるとクリフトは周囲を警戒するように声を潜める。
「もし此方の法案が通れば、私は直ぐに教父になれる」
「……!」
天才の名を欲しいままにした群青の双眸に在る若き日より変わらぬ理智的な光をルシオは息を飲んだまま見つめ返した。


・・・「第3章 1 天才達の覚悟」に続きます。

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阿月さくら

Author:阿月さくら
ドラクエ4のサントハイムを中心とした二次小説を書いています。
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