ドラゴンクエスト4のクリフト×アリーナ(クリアリ)を中心とした二次創作サイトです。
「ミネアさん!」
蒼褪めた表情で叫んだクリフトはアリーナに駆け寄るとその肩を掴んだ。
「姫様、大丈夫ですか?!」
アリーナは不思議そうに首を傾げたまま、じっとクリフトを見返している。
心なしか、虚ろな表情だ。焦るクリフトにミネアが声を掛けた。
「大丈夫よ、変なものは入ってないんだから」
「一つ一つは大丈夫であっても、混ぜた場合には副作用が起こる。その可能性は否定出来ないでしょう?」
クリフトは苛々する気持ちを抑えながら返した後、アリーナの傷の様子を伺う。
ミネアも横から覗き込み、眉を顰めた。
「あら?……、少しも良くなってないわね」
「…薬の効果は現れなかったようですね」
クリフトが解毒魔法キアリーの呪文を唱えた後、ミネアが中位回復魔法ベホイミの呪文を唱えた。
顔色は良くなり、傷口は綺麗に塞がる。
「…何の作用も起こさない薬になったみたいね。残念だわ、良い調合だと思ったのに。ねえ?」
残念そうなミネアを無視し、クリフトは改めてアリーナの様子を伺う。アリーナは無言のままクリフトを見返しているものの、身体に変化は見られ無い。クリフトはほっと息を吐いた。
「もう、ミネアさん!姫様で試すなんて、あんまりです!」
「ふふっ、御誂え向きな状態だったから、つい。まあ良いじゃない。何事も無かったんだから」
「全く…、薬の調合は生命に関わります、これからはもう少し慎重に行動して下さいよ」
自分の興味に正直に生きているところが姉のマーニャと良く似ているミネアに咎める様な瞳を向けた後、クリフトは息を吐き、再びアリーナに声を掛けた。
「姫様、もし調子が悪くなるような事が御座いましたら、直ぐに仰って下さいね」
アリーナはこくりと頷くとクリフトの名を呼んだ。
「……クリフト」
「如何なさいましたか?」
少し屈み、アリーナの顔を覗き込む。アリーナは頬を染めると愛らしい笑顔を浮かべた。
凄く可愛い。クリフトが心の中で率直な感想を述べた瞬間、アリーナは驚く言葉を吐き出した。
「クリフト、大好き」
「え?大す…きぃ?!えっ!な、何」
そして突然の事に慌て固まるクリフトの首にアリーナは腕を回し、抱きつく。
「大好き」
繰り返される愛の言葉にクリフトは口をパクパクさせていたものの、我に返るとアリーナを引き離し、その瞳を覗き込んだ。
「…クリフト」
アリーナが悲しそうに名を呼ぶ。その瞳に宿る光は混乱魔法に掛かった時のそれと似ている。
まさか。クリフトはゴクリと息を呑み込んだ。先程の薬の副作用では?
「…『おかしな薬』が出来ちゃったみたいね」
結論を述べるミネアの方をクリフトは素早く振り返る。
「おかしな薬?!……って、何です?」
「混乱を招く薬よ。高価な薬なんだけど、安く作る方法を見つけちゃったわね」
ヘラっと笑うミネアをクリフトは睨んだ。
「少しも笑えないのですが?」
「…クリフト。さっきからずっとミネアさんと話してる」
アリーナが怒ったような声を出し、クリフトの顔を掴むと無理矢理自分に向ける。
「は、はい!」
「私だけを見てよ」
「はい…」
請うアリーナにクリフトは嬉しさ半分の困った笑顔で頷いた。アリーナは満足そうに微笑みながらクリフトに抱きつく。
「…ミネアさ〜ん」
クリフトが情け無い声を上げるとミネアは苦笑を零した。
「私が飲まなくて良かったわね、クリフトさん?」
「この状況も困りますよ〜!」
「その内、薬の効果が切れるわ。暫く我慢して、この状況を楽しんで。ね?」
・・・「きっと、あなたに恋を。 その3」に続きます。
蒼褪めた表情で叫んだクリフトはアリーナに駆け寄るとその肩を掴んだ。
「姫様、大丈夫ですか?!」
アリーナは不思議そうに首を傾げたまま、じっとクリフトを見返している。
心なしか、虚ろな表情だ。焦るクリフトにミネアが声を掛けた。
「大丈夫よ、変なものは入ってないんだから」
「一つ一つは大丈夫であっても、混ぜた場合には副作用が起こる。その可能性は否定出来ないでしょう?」
クリフトは苛々する気持ちを抑えながら返した後、アリーナの傷の様子を伺う。
ミネアも横から覗き込み、眉を顰めた。
「あら?……、少しも良くなってないわね」
「…薬の効果は現れなかったようですね」
クリフトが解毒魔法キアリーの呪文を唱えた後、ミネアが中位回復魔法ベホイミの呪文を唱えた。
顔色は良くなり、傷口は綺麗に塞がる。
「…何の作用も起こさない薬になったみたいね。残念だわ、良い調合だと思ったのに。ねえ?」
残念そうなミネアを無視し、クリフトは改めてアリーナの様子を伺う。アリーナは無言のままクリフトを見返しているものの、身体に変化は見られ無い。クリフトはほっと息を吐いた。
「もう、ミネアさん!姫様で試すなんて、あんまりです!」
「ふふっ、御誂え向きな状態だったから、つい。まあ良いじゃない。何事も無かったんだから」
「全く…、薬の調合は生命に関わります、これからはもう少し慎重に行動して下さいよ」
自分の興味に正直に生きているところが姉のマーニャと良く似ているミネアに咎める様な瞳を向けた後、クリフトは息を吐き、再びアリーナに声を掛けた。
「姫様、もし調子が悪くなるような事が御座いましたら、直ぐに仰って下さいね」
アリーナはこくりと頷くとクリフトの名を呼んだ。
「……クリフト」
「如何なさいましたか?」
少し屈み、アリーナの顔を覗き込む。アリーナは頬を染めると愛らしい笑顔を浮かべた。
凄く可愛い。クリフトが心の中で率直な感想を述べた瞬間、アリーナは驚く言葉を吐き出した。
「クリフト、大好き」
「え?大す…きぃ?!えっ!な、何」
そして突然の事に慌て固まるクリフトの首にアリーナは腕を回し、抱きつく。
「大好き」
繰り返される愛の言葉にクリフトは口をパクパクさせていたものの、我に返るとアリーナを引き離し、その瞳を覗き込んだ。
「…クリフト」
アリーナが悲しそうに名を呼ぶ。その瞳に宿る光は混乱魔法に掛かった時のそれと似ている。
まさか。クリフトはゴクリと息を呑み込んだ。先程の薬の副作用では?
「…『おかしな薬』が出来ちゃったみたいね」
結論を述べるミネアの方をクリフトは素早く振り返る。
「おかしな薬?!……って、何です?」
「混乱を招く薬よ。高価な薬なんだけど、安く作る方法を見つけちゃったわね」
ヘラっと笑うミネアをクリフトは睨んだ。
「少しも笑えないのですが?」
「…クリフト。さっきからずっとミネアさんと話してる」
アリーナが怒ったような声を出し、クリフトの顔を掴むと無理矢理自分に向ける。
「は、はい!」
「私だけを見てよ」
「はい…」
請うアリーナにクリフトは嬉しさ半分の困った笑顔で頷いた。アリーナは満足そうに微笑みながらクリフトに抱きつく。
「…ミネアさ〜ん」
クリフトが情け無い声を上げるとミネアは苦笑を零した。
「私が飲まなくて良かったわね、クリフトさん?」
「この状況も困りますよ〜!」
「その内、薬の効果が切れるわ。暫く我慢して、この状況を楽しんで。ね?」
・・・「きっと、あなたに恋を。 その3」に続きます。
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