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ドラゴンクエスト4のクリフト×アリーナ(クリアリ)を中心とした二次創作サイトです。
きっと、あなたに恋を。 その3
甲板。周囲を警戒していた勇者ぺヴァルはアリーナの姿を見つけると安堵の笑みを浮かべた。
「姫!良かった、ちゃんと解毒出来たんだな!」
そう言った後、ぺヴァルは首を傾げる。
何故かクリフトも一緒だ。怪我をしたから心配したのだろうか?
それよりも、アリーナが彼と腕を組んでいるという不自然さが気になる。
「…えーと、何をしてるのかな?二人は」
「ごめんなさいね、ぺヴァル。私、クリフトが好きなの」
アリーナの言葉にぺヴァルは頬を引攣らせる。
その台詞だけを切り取ると自分が一方的に振られたようで癪に触るが、それよりもアリーナがクリフトの前で平然と自分の想いを口にしている事に驚いた。
「すみません、ぺヴァル。おかしな薬を飲んでしまわれた姫様は混乱気味でして。気にしないで下さいね、姫様も本意で仰ってはいないので」
「ふぅん……」
今言いたかったかどうかは判らないが、その想いは本物であると思うのだが。ぺヴァルは幸せそうなアリーナを見つめながら唸った。
「薬で混乱、ね。姫は状態異常の薬にも弱いんだな」
アリーナはクリフトの腕に絡まったままだ。
「取り敢えずその感じだと哨戒にはならないんだろ?」
「…そうですね」
クリフトはアリーナを見下ろす。「ギュってして」と可愛らしくおねだりする王女をあやす様に頭を抱き寄せながら髪を撫でた。
「困りましたね」
「困ってる奴の動作じゃねーよ、それ!…ライアンさん、ちょっと早いけど、ごめん!姫の代わりに哨戒に入ってくれる?」
甲板の端で素振りをしていたライアンが頷くと、「じゃあお前らは目障りだから食堂にでも行ってろ」とぺヴァルは二人を邪険に追い払った。

「…という事は、理論上は可能なの?」
「理論上は、な。儂が知る限り、試した者が居ないからのう」
「ね、あたしと爺さんで何とかならないかしら?」
「無茶を言うでない。二系統の魔法を組み合わせた新魔法等、危険過ぎる。別々の魔法として確立されてきたのは意味があると考えるのが妥当じゃ」
サントハイムの魔術師ブライは難しい顔をしたまま、目の前に座るマーニャを見返す。
「別系統の魔法と混ぜ合わせた時の副作用はやってみない事には判らんが…お前にそんな事はさせられぬ。良いな、あくまでも理論上の話、試すでないぞ」
「解ったわよ〜」
マーニャは諦めたように頷くと頭を掻いた。
…混ぜ合わせた時の副作用、か。身につまされつつ、クリフトは食堂で魔法学談義をしているブライとマーニャを見つめている。
「ん?クリフト、何か用?」
気づいたマーニャが顔を上げ、クリフトに怪訝な瞳を返すと、マーニャの正面に座るブライが振り返った。
「…姫様まで。何をしておるのじゃ。随分と仲がよろしいようじゃが」
「あたしと爺さん、今忙しいんだよ。新しい魔法をモノにしなきゃなんないからさ」
八人は今、サントハイム城に居座るバルザックを倒す事が一番の目的だ。
愛国心の塊であるブライとバルザックを父の仇とするマーニャは、魔物と化したバルザックを全力で倒すと意気投合し、全精力を注いでいる。
正直、些細な問題に関わるのは煩わしい。何時もならこのような機会を楽しむマーニャでさえもそう思っている。
「あのね、爺。私、クリフトが好きだからずっと一緒に居たいの。ね、クリフト」
「はい…」
微笑むアリーナに苦笑いを返すクリフトに対し、ブライは説明を求める瞳を送る。
「どういう事じゃ、クリフト。姫様がいつもとは別系統のおかしな事を申しておられる」
「薬の副作用で混乱状態にあります。これは姫様の本意ではありません。…ブライ様、姫様を元に戻す為にもお知恵を拝借したいのですが」
「…確かに混乱魔法メダパニと似た症状が出ておるようじゃな」
ブライは鼻を鳴らして手元の魔道書に目を落とした。
「マーニャ、恐らくバルザックは魔法への耐性が強い。最初儂らは姫様やぺヴァルの白兵攻撃を補助する役割を担う事となろう」
「…補助魔法を覚えろって事?!嫌よ、彼奴はあたしの手で」
「先ずは倒すのじゃ、それを見誤れば皆を危険に晒す我儘となる」
静かに諭すブライを睨んでいたマーニャだが、諦めたように頷いた。
「そうよね、その通りだわ。でも留めを刺すのはあたし、譲らないから」
「…好きにせい、それでお前の気が済むのならな。……クリフト、薬ならば儂は専門外じゃ、ミネアに聞け」
「そのミネアさんの試作品でこの様な事態となっておりまして…」
「尚更ミネアの仕事であろう。儂は知らん」
ブライが突き放すとミネアの姉が代わりに口を開く。
「薬の効果なら、時間が経てば治るでしょ?今の内にお姫様との恋人気分を味わっておきなさいよ。ねえ、爺さん?」
「サントハイムに上陸する迄に何とかなるのなら構わぬ。…但し、クリフト!これに乗じて姫様にいかがわしい真似を働けば容赦はせぬぞ」
「し、しませんよ!そんな事!」
クリフトは唇を尖らせた。


・・・「きっと、あなたに恋を。 その4」に続きます。

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阿月さくら

Author:阿月さくら
ドラクエ4のサントハイムを中心とした二次小説を書いています。
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